新春の大船山(波豆川〜十倉)

■日時:2008.1.4(金) 晴れ
■山名:大船山653.1m(三田市第2の高峰)
■場所:三田市 2.5万地形図 木津
■同行:ハナミズキ&トッキーズ8名
ルートタイム:
三田駅0935…(神姫バス)…波豆川BS1010→町石道→大舟寺跡1057→十倉分岐1110→山頂(1130〜1220)→十倉分岐1235→三田アスレチック分岐1250→十倉1330→上槻瀬BS1435…(神姫バス)…三田駅1500

Route Mapはここ


十倉からの大船山
天気予報に反して好天が続いている。トッキーズ恒例のお正月登山は三田第2の高峰大船山へ行く。兵庫50山に選定され、三角錐の山容は北摂の山々の中で一際目立つ存在である。アクセスは車が便利だが、帰りは新年会を予定しているので、電車・バスを利用する。三田駅から本数が少ないのと運賃が高いのが玉に瑕。

三田駅前に集合したのはトッキーズメンバー10名、OBのIさんGさんは久しぶりの参加。波豆川行きの神姫バスも途中から貸切状態になる。終点の波豆川バス停から少しバックしたところに登山口の道標があり、頂上まで2100mとある。標高250m、麓に入りすぎているため、ここから大船山の全容を見ることができない。

波豆川登山口

5丁の町石仏
簡単なミーティングをして、渓谷沿いの林道を登りはじめる。雨が降ったら川と化すであろう、えぐれた岩ゴロの道は歩きにくい。25分ほど登ったところに5丁と書かれた町石仏が立つ。説明では13基の町石仏があることになっているが、この先4丁、3丁、2丁だけが確認できた。

えぐれた林道を登る

ヤマザクラの古木(滝の上,2丁)
林道が終わり、踏跡に近い山道になる。左町石道と右滝道の分岐がある。二手に分かれて進んだが、両者とも踏跡が定かでなくなり、結局は上方で合流した。滝らしいところはなかったが、雨が降れば滝になるのだろう。合流点には2丁と思われる町石仏と10本以上の株立ちしたヤマザクラの古木があった。

大舟寺跡
崩れた石垣の上が大舟寺跡であった(520m)。スギやヒノキが立ち並ぶ小広場にぽつんと案内板が立つ。説明によると、1400年前に百済の僧が舟寺として建立したが、その後空海により大舟寺と命名し修業道場とした。しかし霧深く湿度が高いため、1499年山麓へ移転したとある。なるほど、じめっとして薄暗く、あまりいい場所ではない。広場の水溜りはヌタ場となって、回りにイノシシやほかの動物の足跡がたくさん残っている。

十倉分岐

最後の急登
少し登ったところが十倉分岐(540m)で、大船山の肩の部分である。ここから頂上に向かう。記帳ノートが置かれ、本日はすでに先客がいる。あと350mだが、標高差100m余り、補助ロープもある急斜面は、落葉ですべる。立ち木を掴みながらの登りとなる。麓から見える三角錐の部分を登っている勘定である。岩場を回りこんで、頂上に飛び出る。

山頂からシルエットの羽束山
一気に展望が開ける。小広場の中央に祠と三角点(653.1m)が、周りに2,3のベンチが並ぶ。貸切の頂上から展望を楽しむ。ところどころ立ち木が邪魔して360度とはいかないが、北方には大野山、深山、高岳、剣尾山、横尾山。東に堂床、竜王、三草、妙見、鴻応、箕面の山々。南に六甲、明石海峡、淡路。西に西光寺山、千丈寺山等等。眼下には羽束山、有馬富士がシルエットに浮かぶ。案内板にあるように、上古の昔は大船山は海に浮かぶ島で、船をつないだ松があったことから命名されたという。あるいは柿本人麻呂が明石海峡からこの山を遠望して、大和へ帰ってきたことを喜んだという歌があることもうなずける。

祠の前でトッキーズ一行
風を避けて、陽だまりを見つけて昼飯とする。しばし展望を楽しんだ後、下山にかかる。肩の分岐を十倉・波豆川に向かう。あと2070mの表示。スギ、ヒノキの植林に変わる。再び分岐で、十倉と波豆川(三田アスレチック)に別れるが、十倉へ向かう。1550mとある。

十倉への下り

一番上のため池、大船山は右手で見えない
U字にえぐれた道を下り、ため池(270m)に下りてきた。人里が近く、椎茸の栽培地がある。登山者のために杖も置いてある。さらに2つのため池を左に見ながら下り、しし避けの電線を潜ると十倉の集落である。長慶寺の山門を過ぎて、車道にでる(210m)。登山口の大きな看板がある。振り返れば大船山の鋭鋒が迫って見える。

十倉集落

十倉登山口
バスの時間には早すぎた。体力も充分残っているので、三田に向かって歩くことにする。羽束川の田園風景を眺めながらのウォーキングもまた楽しい。シルエットの羽束山を正面に見ながら、八幡神社、高平小学校、つくしの里を過ぎて約1時間、上槻瀬バス停から予定のバスに乗り込む。バス代140円分を歩いた勘定だ。

高平小学校と大船山
ひとり車で来たH君が先回りして探してくれた居酒屋で、新年の乾杯をする。次回は有馬氷瀑めぐりということになったが、温暖化が進む今冬はどうなることか。

冬の猪ぬた場に足跡残しをリ     ハナミズキ

 関連ページ:
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