UP 2024.3.24/2012.5.20(改)やまぼうし
丹波 一目1万本 ミツマタの愛宕山
(武庫川源流)
龍蔵寺〜愛宕堂〜愛宕山〜ミツマタ群落地〜龍蔵寺
◇日時:2012.4. 7(土) 晴
     2012.5.12(土) 晴
◇行先:篠山市 愛宕山(648m)
     2.5万地形図 篠山
◇同行者:櫻守の会4人
行程:
宝塚0826・・・JR篠山口駅0920→谷中分水界0935→初田0950→真南条1030→龍蔵寺(1115〜昼〜1145)→中央コース(参道)→愛宕堂1220→愛宕山1310→(向山坂)→東コース分岐1325→ミツマタ群生地1340→龍蔵寺(1410〜1450)→真南条1520→(京街道)→武庫川起点1615→JR南矢代駅1645・・・宝塚1722
地図はこちら
北摂・丹波境界の愛宕山は三国岳、中尾の峰と共に大平三山の一つ、武庫川の源流でもある。龍蔵寺から近畿自然歩道を愛宕山へ登り、東コースを下る。一目1万本かと思われるミツマタの大群落に出会う感動の山旅であった。

ミツマタ群生の愛宕山
「龍蔵寺」
 篠山口から谷中分水界の水門を通り、初田集落から峠越えで真南条へ。デカンショ街道から龍蔵寺参道を歩き、龍蔵寺で早い昼食を摂る。この間の記録は2010年2月のこちらの記録を参照ください。愛宕山への登山道は中央コース(近畿自然歩道)、東コース(林道)、西コース(龍蔵寺川源流)があり、最も急峻な中央コースをとる。登山道入口(標高300m)には近畿自然歩道の道標があり、愛宕堂まで0.7Km、愛宕山まで0.9kmの表示がある。参拝者用に杖も置いてある。

太平山龍蔵寺(天台宗)

近畿自然歩道 苔むした石段が続く愛宕堂参道
「愛宕堂」
 鬱蒼とした森林の中、苔むした石段が続く。参道には巨大なモミノキ、桧皮葺の材として皮をはがされたヒノキが並ぶ。石仏やところどころ崩れかけた石垣は堂宇の跡だろう。標高430m付近で、忍の滝道を左に分ける。すぐに大きな石垣が現れる。石段を登ると、灯篭と石の鳥居があり、広場には苔むした石仏群が並んでいる。その先に急峻で長い石段が愛宕堂に続いているが、石段崩落危険表示がありここを上ることはできない。迂回路を登り、勝軍地蔵愛宕大権現が祀られている愛宕堂(490m)につく。朱塗りの堂と小屋が巨岩の下に鎮座していた。山の安全を祈願する。
*国土地理院 1/25000地形図(電子国土)の龍蔵寺、愛宕堂の位置は誤っており、破線の道はないので注意ください。Root Map参照。

参道の仏たち

愛宕堂への急階段

大きな石垣の上に石仏群と石鳥居

愛宕堂
「愛宕山」
 愛宕堂からもとの道を引き返し、船さか口表示のあるところから登る。参道の雰囲気はなくなり、自然林の尾根道となる。天狗岩という割れた石仏のある大岩を乗り越えると傾斜が増し、長いロープを伝っての登りとなる。一度緩んだところに滝谷口の表示があり、再び急傾斜のロープ道となる。立ち上がるとリュックの重みで後へそっくり返りそうになるから下りはもっと大変だろう。近畿自然歩道として一般ハイカーには不適の登山道だ。このあたりはミヤマシキミが群生している。
ピーク(620m)には向山坂の表示があり、近畿自然歩道の分岐道標が立っていた。愛宕山山頂0.1km、稲荷神社1.1km、美濃坂峠3.7km、愛宕堂0.3km、龍蔵寺0.8km。
 僅かの上りで愛宕山山頂(648m)に到着する。三角点と見まごう石柱と如意ヶ峰のたて看板がある。モミノキに混じって数本のブナ?に囲まれ、展望はないが、少し戻った切開きから篠山盆地と多紀連山を望むことができた。小金ヶ嶽、御嶽、西が岳、鋸山、三尾山、夏栗山、黒頭峰、松尾山、白髪岳、槙ヶ峰を同定する。

天狗岩を乗り越える

ロープにつかまり急登を喘ぐ

向山坂

ミヤマシキミ群生

愛宕山頂上(別名 如意ヶ峰)

愛宕山より多紀連山(西ヶ岳、御嶽、小金ヶ嶽)と篠山盆地の展望
「ミツマタ群生地」
 武庫川源頭(龍蔵寺川源頭)へ向う3人と別れて、2人で初めての東コースを行く。こちらが近畿自然歩道で、荒れた倒木の多い尾根道ではあるが近畿自然歩道の真新しい道標が母子、美濃坂峠、三国岳方面へ続く。東コースはこの途中から龍蔵寺へ下る林道であるが、果たして愛宕山頂から15分ほど下った向山坂途中に明解な道標が立てられていた。
 杉林のふかふか道を下っていくと、突然林間に真っ白な花畑が広がって見えた。ミツマタだ。背丈を越えるミツマタ畑の真っ只中を下る。栽培しているのだろうか。あとで龍蔵寺住職にお聞きすると野生のものだという。下から見上げると黄色に輝いて壮観だ。一目1万本といっても良いだろう。林道の下のほうにも続いている。新発見に心躍る。

母子へ荒れた林を下る近畿自然歩道

龍蔵寺へ東コース分岐

1目一万本のミツマタ

背丈を越える

林間にも

ミツマタの花アップ 
「東コース林道」
東コースの林道はまだ造成途中なのだろう。がけ崩れや落石が激しい。麓の看板には県民緑税でスギ・ヒノキの伐採の促進と針葉樹と広葉樹の混交林を整備中と書かれていた。住職のお話では山は龍蔵寺の管轄化にあり、ミツマタも和紙の原料として業者と商談中であるという。村おこしになればと願う。

造成中の林道を下る

林道途中から田口池と真南条を望む
 
東コース 林道入口
「武庫川起点」
 龍蔵寺で龍蔵寺川源頭(西コース)を下ってきた組を待ち合せて、真南条二村神社からR372に沿った旧京街道を古市方面に向う。街道に建つ「金」と記された古い灯篭は、真南条下集落の金比羅さんの参道と酒屋の90才のおばあちゃんが教えてくれた。真南条中の集落にもあった。旧街道と分かれる栗栖野には篠山城の石垣に使われたという石が残り、裏山に城があったことから残石公園となっている。
真南条川に架かる栗栖野橋と田松川に架かる田松橋の下流で両河川が交わるところが武庫川起点である。2級河川武庫川の標石が立っている。河口まで65kmであるが、真南条川、龍蔵寺川を合わせた最大長は70km以上だろう。河原のホトケノザが紫の花を付けていた。南矢代駅はもうすぐだ。

龍蔵寺川(武庫川源流) 

真南条下の金比羅さんの灯篭

栗栖野の残石(篠山城採石跡) 

武庫川の始まり(真南条川と田松川の合流地点)

武庫川起点標石

武庫川エコハイクの皆さんと2012.5.12(土)再訪しましたが、ミツマタの花は終わっていました。

関連ページ:母子愛宕山と三国岳(1995.5.2)
        武庫川源流を歩く(2010.2.13)
        丹波愛宕山・中尾の峰(武庫川源流)( 2011.11.3)
        武庫川源流を歩く(2012.10.25)

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