UP 2024.3.30/2013.4.15やまぼうし
丹波  愛宕山ミツマタの大群落
(武庫川源流)
龍蔵寺〜武庫川源流〜愛宕山〜ミツマタ群落地〜龍蔵寺
◇日時:2013.3.30(土) 晴
◇行先:篠山市 愛宕山(648m)
     2.5万地形図 篠山
◇同行者:武庫川エコハイク53名
行程:
JR宝塚駅0902・・・JR南矢代駅0940→(真南条川)→真南条1030→龍蔵寺(1115〜1130)→(龍蔵寺川)→武庫川源頭(1220〜昼〜1250)→愛宕山(1335〜1350)→(向山坂)→東コース分岐1405→ミツマタ群生地(1410〜1420)→龍蔵寺(1445〜1500)→(京街道)→武庫川起点1600→JR南矢代駅(1620〜1645)・・・JR宝塚駅1722
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北摂・丹波境界の愛宕山は三国岳、中尾の峰と共に太平三山の一つ、武庫川の源流でもある。武庫川エコハイクに同行して龍蔵寺から龍蔵寺川を源頭までさかのぼり(西コース)、愛宕山から東コース(林道)を下る。一目1万本かと思われるミツマタの大群落は感動ものであった。

ミツマタの大群落の愛宕山
「真南条川」
 南矢代駅下車。無人駅で駅前には駐車場と公衆トイレがあるだけで何もない。駅の北側から田松川を渡り、真南条川の左岸の堤を真南条上集落に向かって歩く。両河川は少し下流で合流して武庫川となる。天気はいいが風が冷たい。真南条川堤は桜並木となっている。兵庫県が日本海と瀬戸内海を結ぶふるさと桜づつみ回廊を作ったが、武庫川ではここから始まる。まだ1分咲き程度。電車の窓からみる桜は、宝塚は満開、三田は3分咲きだから、それだけ寒冷地ということになる。川堤を歩くこと1時間で真南条上に着き一息入れる。民家土蔵越しに愛宕山を仰ぐ。

真南条川の桜並木
 デカンショ街道(R372)を横断する。R372は姫路と亀岡を結ぶ幹線だが、古市と福住間をデカンショ街道と命名した。通行量が多く、横断は注意を要する。龍蔵寺口バス停横が龍蔵寺参道入口で、本堂まで1.5Km、近畿自然歩道「丹波朝霧の道」12kmの始まりでもある。行く手に見えてきたのは田口池で、ここから下流が真南条川、上流は龍蔵寺川と名を変える。平成8年の龍蔵寺を襲った大水害後改修された龍蔵寺川は、川底は自然石を敷き詰めて地下水を絶やさないように、流路工は魚が遡れるように傾斜をつけるなど自然環境に配慮した構造になっている。龍蔵寺で小休止をとる。標高300mの地では桜はまだつぼみ、梅は満開である。

龍蔵寺参道入口(近畿自然歩道口)

龍蔵寺川と愛宕山

龍蔵寺
「武庫川源頭」
 龍蔵寺から近畿自然歩道をはずれ、龍蔵寺川をさかのぼる。早速ミツマタの花の出迎えである。コンクリートの堰堤をわたり、スギ・ヒノキの人工林に入る。丸太橋は老朽化して危険なので渓谷を歩いて渡る。2番目丸太橋も同様にする。左の谷筋を透かして見ると林道のような跡があるが、これはかつて72もあった寺坊をつなぐ道であったと住職から聞いた。
 標高400m付近から傾斜が増し、ジグザグの登りとなる。支流にかかる丸太を手すり代わりにして渡り、源頭直下のガレ場を這い上がるように登ると源泉である。一本の杉の大木の根っこから水が湧き出している。武庫川の最初の一滴だ。ここは中尾の峰と愛宕山に挟まれた標高520mの鞍部で、一帯はスギ・ヒノキの人工林となっている。ここから龍蔵寺川が始まり、真南条川と名をかえ、田松川と合流して武庫川となる。武庫川は65kmだが、総延長は約70kmはあるだろう。愛宕山よりの日当たりの斜面で遅い昼食をとる。

スギ・ヒノキ林に入る(第1の丸太橋)

難所(第3の丸太橋)

源頭直下

武庫川源頭部
 
武庫川源泉はスギの大木の根っこ
「愛宕山」
 昼食後、道なき道を這い上がるように登る。植林地と自然林の境界に踏跡があるがはっきりしない。稜線にでると明解な道が現れ、自然林の中を緩やかに起伏を繰り返す。鎖場が現れる。ただし回り道があるから大丈夫。母子の集落が林間にのぞく。愛宕山のもう一つのピークにでる。母子側から見る愛宕山はおっぱいのように見えるがその片方で、わずかにこちらの方が高い。

源流から這い上がるように登る

鎖場

愛宕山頂部
 愛宕山(648m)に到着。近畿自然歩道の道標が立ち、三角点と見まごう石柱と如意ヶ峰のたて看板がある。展望はないが、少し先の切開きから篠山盆地と多紀連山を望むことができた。篠山城址と篠山市役所、山裾に白く光る鳳鳴高校、小金ヶ嶽、御嶽、西が岳、鋸山、三尾山、夏栗山、黒頭峰、金山、向山、松尾山と白髪岳、槙ヶ峰を同定する。

愛宕山頂上

愛宕山より多紀連山(西ヶ岳、御嶽、小金ヶ嶽)と篠山盆地の展望
「ミツマタ大群落」
 しばし展望を楽しんで、母子に向かって下る。すぐに愛宕堂から登ってくる道(近畿自然歩道)が左から合流する。しばらく尾根を下って行くと三叉路がある。右は母子、左は龍蔵寺の道標があり、龍蔵寺に向かう。杉落ち葉のふかふか道を下っていくと、突然林間に真っ白な花畑が広がって見えた。ミツマタだ。背丈を越えるミツマタ畑の真っ只中を下る。下から見上げると黄色に輝いて壮観だ。一目1万本、いやもっと多いだろう。林道の下のほうにも続いている。

近畿自然歩道

ミツマタ群落地へ

1目一万本のミツマタ 林道から俯瞰

麓から見るミツマタ群
「東コース林道」
 東コースの林道はまだ造成途中なのだろう。がけ崩れや落石が激しい。龍蔵寺山門前に下りてきた。看板には県民緑税でスギ・ヒノキの伐採の促進と針葉樹と広葉樹の混交林を整備中と書かれていた。こちらから林道を歩けばミツマタ群落地まで20分で行ける。

林間のミツマタ
「武庫川起点」
 小休止して参道を下る。真南条二村神社からR372に沿った旧京街道を古市方面に向う。街道に建つ「金」と記された古い灯篭は金比羅さんの参道である。旧街道と分かれる栗栖野には篠山城の石垣に使われたという石が残り、残石公園となっている。
真南条川に架かる栗栖野橋と田松川に架かる田松橋の下流で両河川が交わるところが武庫川起点である。2級河川武庫川の標石が立っている。河口まで65kmである。河原のホトケノザが紫の花を付けていた。南矢代駅はもうすぐだ。

参道のショウジョウバカマ

二村神社

栗栖野残石公園

武庫川起点(左岸)
関連ページ:母子愛宕山と三国岳(1995.5.2)
        武庫川源流を歩く(2010.2.13)
        丹波愛宕山・中尾の峰(武庫川源流)( 2011.11.3)
        武庫川源流を歩く(2012.10.25)

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