東六甲 生瀬から赤子谷東尾根を登り・右俣を下る
更新/2023.7.26/2003.6.15やまぼうし
■地域:東六甲 塩尾寺、岩倉山、赤子谷 2.5万宝塚
■日時:2003.6.1(日) 曇り
■同行:ハナミズキ
■コース:
生瀬高台住宅11:15→赤子谷東尾根→関電巡視路→#22鉄塔11:50→鉄塔#19/20分岐12:20→六甲縦走路13:00→塩尾寺(13:20〜45)→岩倉山→ゆずり葉台/赤子谷分岐14:25→赤子谷右俣→右・左俣分岐16:20→生瀬高台住宅16:50
Route Mapはここをクリック
東六甲は自宅の裏山だが、尾根の北側の生瀬周辺はあまり知らない。探索に出かける。巡視路など枝道がたくさんあり、迷いやすい。赤子谷を迷走下山、宿題を残すことになった。

「取付き」
 宝塚市宝生ヶ丘住宅の急坂を上がると、西宮市に属する生瀬高台住宅の最上部に出る。ここの標高は150mある。西端部に小さな橋があり、立入り禁止の看板がある。沢をあがってみるがすぐ藪である。橋の向こうに草むらが続いているので失礼して入り込む。だんだん明確な道が現れ、ゆるく下りだす。下まで降りてしまうと太多田川に出そうである。左側に注意して 取付きを探す。この時期、夏草に隠れて分かりにくいが、踏跡を発見する。藪の中に入ると意外にも一人が十分通れる立派な山道があった。

巡視路を登る

そよごの林
「巡視路」
 やがてプラ階段が現れたので、関電巡視路であることが分かった。火の用心の標識も、テープもないが高空に送電線が見える。急登して鉄塔#22(標高290m)に到着。北の展望が開ける。東六甲では貴重な展望地点である。曇り空ながら、左横に砕石の進む琴鳴山、正面は名塩住宅地、その背後に国見山、秀が辻山から大峰山、右はすみれが丘マンション群と中山連山が一望である。中国道の騒音がここまで響いてくる。


#22鉄塔からの展望


小休止のあと再び雑木林をのぼる。シダが群生している。幹が橙色になったソヨゴが目立つ。ようやく稜線の上に出たようで、傾斜が緩む。地形図の393ポイントと思われる。火の用心の分岐がある。#21鉄塔は左へ下りるようだが行き止まり注意だ。この分岐は縦走路から下る時に誤りやすいだろう。右手に進む。猪の掘り返しがある。
再び火の用心分岐だ。左への下りは有馬線#19 /20とある。ここは塩尾寺への近道である(あとで判明)。直進する。5分ほどでまた火の用心分岐である。枝道が多いので地形図を広げてルートチェックする。右(西方向)は東尾根、直進(南方向)は鉄塔#24、いま来た道は、生瀬/塩尾寺に至ると表示がある。塩尾寺を目指してきたが、通り過ぎてしまったようだ。南の方向へ行く。どこかで縦走路へ出るだろう。道は西向きに少し下り、中腹に鉄塔#24があった。元へ戻り気味にのぼり返す。

送電線火の用心マークが3方向(#23、24、21)

六甲縦走路に飛び出す
「塩尾寺」
 しばらくして岩倉山の東の六甲縦走路(470m)に飛び出した。生瀬への分岐表示が立っている。枝道が多く、ここまでかなり時間を要した。あとは勝手知ったる縦走路で、砂山権現を経て、塩尾寺まで下る。久しぶりに見る塩尾寺は入口に新しい門柱が出来ていた。トイレありませんの非情な張り紙があるからハイカーに入ってほしくないのかも知れない。

砂山権現

塩尾寺
鐘撞き堂の下で遅い昼食をとる。ここで初めてハイカーに出会うが、皆通過していく。

岩倉山展望地から
帰路は赤子谷を下りることにする。岩倉山を過ぎて、鉄塔前の展望地から行者山、甲山、大阪湾が展望する。

赤子谷へ(ゆずり葉台分岐)

コアジサイ群生
ゆずり葉台への分岐道標34(480m)を反対の右(北)に向かう。通せんぼしてあり、赤子谷の表示はないが、震災前にここを下りたことがある。古いテープがあるから間違いないはずである。
「赤子谷へ」
 すぐに谷へ下るかと思ったが、平坦な道は西に向きだす。赤松地帯にコアジサイが群生している。テープが集中している分岐がある。そのまま直進(西進)すると、山をのぼり出すので引き返して、谷に下りる道を選ぶ。しかしこの道も、トラバースして西に向き、一向に谷に下りる気配がない。テープがなくなったのが気になるが、広い道である。すぐに、左から下りてくる道と合流した。どうも譲葉山(北峰)からの道らしい。
尾根を北進する。再び二股である(440m)。左は谷に下るが直進は尾根道(赤子谷中尾根)だ。木の幹に何やら説明板がぶら下がっているが、古ぼけていて、判読出来ない。一瞬迷ったが、谷方向に下ることにする。
*赤子谷へ下る本コースは現在ヤブと化し踏跡も不明ですのでご注意ください(2011.1.8記)
「迷走、沢下り」
 崩れ落ちそうな急斜面だ。枯れ木を掴まないように、古いテープを頼りに慎重に下る。時々テープを見失う。荒れた森林地帯で方向感覚がなくなる。磁石は北西を指しているから外れているわけではない。急斜面のため、軽登山靴の中で足がすべり、つま先が痛い。先ほどの二股分岐を尾根方向に直進すれば良かったのかと悔やまれるがもう遅い。

 直線的に標高差200mぐらい下りただろうか。標高250m付近で尾根の先端に出る。テープが消えた。左右は深い谷である。左の谷に下りようと途中まで行くが、急峻で危険だ。ウーム・・・。引き返すことも考えたが、落ち着いてルートを探る。ハナミズキが右の谷に半分土砂に埋まった古い緑色のロープを発見する。かなり長い。
倒木と崩れ落ちそうな土砂に足をとられながら、ほうほうのていで沢に下りる。水が湧き出し、やがて小さな流れになった。今度は岩と小滝の連続だ。落差は1m程度のものだが足が滑り、危険だ。ハナミズキはものともせず、どんどん下るが、こちらはビビリ気味だ。降雨の後は無理だろう。

ロープで降り立った荒沢

小滝を下る

右俣から下りてきた支流を振り返る

赤子谷右俣を下る
「右俣、左俣」
 堰堤を流れ落ちてくる左からの本流と合流すると踏跡が現れた(190m)。これで一安心だ。テープが本流方向にあるから我々は別の沢を下ったようだ。
一息入れて、流れに沿って下る。いくつかの堰堤を越えると、沢からはずれ、右手の山道を巻くようになった。そのまま小尾根を下る。やがて右からの流れが合流する。合流点(150m)が赤子谷の入口で、ここに大きな手製の案内板がある。左俣右俣の分岐である。左俣は滝コースで縦走路まで90分、右俣は沢コースで70分と書かれている。われわれは右俣から降りてきたことになるが、2時間近くかかってしまった。


赤子谷口

ここはもう一度探索が必要だ。宿題を残すこととなった。キャンプ跡を見ながら林道の西宝橋(せいほうばし)へ出る。左は太多田川沿いに生瀬駅なので、我々は右手の坂道を登る。送電線鉄塔#21が見え、往路の取り付きに戻ってきた。
関連リンク
(1)東六甲 秘境 赤子谷を歩く2003.7.6)
(2)東六甲 赤子谷左俣から行者山(2004.8.25)
(3)東六甲 赤子谷左俣〜中尾根(2009.10.4)

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