東六甲 赤子谷左俣〜中尾根
更新 2009.10.5やまぼうし
■場所:東六甲 赤子谷 2.5万宝塚
■日時:2009.10.4(日) 晴
■同行:単独
■コース:
 (1)往路 赤子谷左俣下り
    逆瀬台小学校10:00→行者山10:50→六甲縦走路11:20→赤子谷左俣・右→岩倉沢分岐12:20→ゴルジュ(12:35〜12:50)→赤子滝13:00→西宝橋13:15

 (2)復路 赤子谷中尾根登り
    西宝橋13:30→赤子谷中尾根取付き13:55→赤子谷中尾根〜展望P14:45→六甲縦走路15:10→白瀬川源流口15:30→逆瀬台アベルデ16:15
Route Mapはここをクリック
 
秘境ゴルジュ
下流側から見たゴルジュ(左俣)
六甲縦走路から赤子谷左俣の右コースを下り、中尾根コースを上り返す。逆コースは初めてだが、秘境ゴルジュ周辺は倒木や土砂崩れで荒れ方がひどく、慎重な谷歩きとなった。

「行者山から六甲縦走路」
 宝塚逆瀬台自宅から天気につられてぶらり。町内会定例の行者山ハイキングに出遅れたので、赤子谷の未踏の道を行ってみる。赤子谷は5年ぶりである。まずは逆瀬台小学校横の行者山北逆瀬台登山口から東観峰(383m)へ登る。先日建てたばかりのメモリアルボックスに記帳する。日曜日とあって今日の登山者は多い。関空こそ見えなかったが、阪神平野から大阪湾の展望は相変わらず素晴らしい。
行者山東観峰から宝塚市街
行者山東観峰から宝塚市街
行者山東観峰
行者山東観峰
行者山ピーク(415m)を越えて一旦猪谷に下りて、六甲縦走路へ登り返す。ゆずり葉台分岐の標識のある場所である(470m)。神戸市主催の六甲縦走大会が近づき、その練習のためか、宝塚に向けて小走りに駆け抜けていくハイカーが多い。
ゆずり葉台分岐十字路を北へ
ゆずり葉台分岐十字路(道標34)を北へ
「赤子谷左俣を下る」
 赤子谷は右俣、左俣がありハイカーの人気が高い。右俣へは縦走路の譲葉山514mの先に(道標あり)、さらに岩原山分岐からも下りられる。また、左俣は現在立っているゆずり葉台分岐標識34と岩倉山鉄塔#25から下りることができる。本日はゆずり葉台分岐から左俣を行ってみる。一応十字路だが道標には赤子谷への表示はなく、その方向は木の枝でとうせんぼしてある。危険だからである。
左俣源頭部
源頭部
ロープを伝って下りる
ロープを伝って下りる
とうせんぼの木を跨いで進む。踏跡と、ところどころの古いテープが頼りである。もちろん地形図とGPSは携帯しているが、谷に入り込むとGPSは役立たない。トラバース気味にゆるく下り、再び上りにかかる付近にテープの集中しているところがある。そのまま直進すると中尾根に至ることが帰りに分かる。多分ここだろうと見当をつけて谷に下る。倒木と岩ゴロの広く荒れた谷を進むと、水が滲み出て来て標高390m付近からやがて流れを作るようになってきた。
岩倉沢分岐で下りてきた谷を振り返る
岩倉沢分岐で下りてきた谷を振り返る
3段の滝
3段の滝
「岩倉山鉄塔の谷に合流」
 2日前の雨で水量が多いようだ。左右から土石流が落ち込む。長いロープが2ヶ所ある。280m付近で岩倉山鉄塔#25からの谷と合流したようだが、どこかで右岸、左岸を間違えたようだ。5mほどの断崖に出くわす。手持ちのロープはあったが、つい面倒になり、ザックと杖を谷へ放り投げて、身軽になって必死の思いで沢に降り立つ。本日の最大の難所だったが、下りてみたら谷の反対側に踏跡がついているではないか。下りは怖いことをあらためて知る。
上流から見たゴルジュ
上流から見たゴルジュ
「ゴルジュ」
 ゴルジュに到達する(240m)。水量が多いが、飛び石を慎重に選びながら、それでも足首直前まで濡れることになったが無事通過する。下流口は倒木が多く、秘境というイメージはなくなったような感じがする。ここまで疲労感はないが、緊張の連続で神経が疲れた。握り飯で一服。
赤子滝上のロープ場
赤子滝上のロープ場
赤子滝
赤子滝
「赤子滝」
 左俣で最も大きい赤子滝(標高200m)は注連縄がなくなっていた。緩やかに下って行くと、ケルンといっても大きな石積みのポイントにでる(150m)。ここが右俣と左俣の分岐点である。以前は、右俣70分、左俣90分と書いた板が置いてあったがもうなくなっていた。左俣の川を渡り、右俣と合流した川の右岸を下りていくと腐った木橋を渡り西宝橋(せいほうばし)で広い道にでる(標高130m)。
ケルン(向かって右は中尾根・右俣方面、左は左俣)
ケルン(向かって右は中尾根・右俣方面、左は左俣)
西宝橋奥の腐り橋
西宝橋奥の腐り橋
「西宝橋」
 右手は生瀬高台住宅へ、左手は太多田川方面だが、この先は厳重に鉄条網でふさがれている。ただし、その手前を右折し、川沿いに下れば向う側に出られるから心配はない。太多田川右岸の千都橋からこの一帯は数年前と様変わりし、一戸建て住宅と見まごう家庭菜園が立ち並んでいる。バッティングセンターまでできている。一服して、未踏の中尾根を登ることにする。まだ体力は残っている。
鉄条網でふさがれた道。向こうは琴鳴山砕石場、手前は家庭菜園。
鉄条網でふさがれた道。向こうは琴鳴山砕石場、手前は家庭菜園。

「赤子谷中尾根を登る」
 ケルンの場所まで引き返す。右側を山に取り付く。途中で右俣へ下る道と分かれて尾根を直進する。踏跡道だが尾根に忠実に登れば迷うことはないが、休む場所もないぐらい急登の連続である。10分ごとに立ち止まっては呼吸を整える。
尾根筋の30本以上の株立ちの樹
尾根筋の30本以上の株立ちの樹
長いロープは3ヶ所、よく確認しないと切れそうだ
長いロープは3ヶ所、よく確認しないと切れそうだ
ロープに頼るところが3回あるが、390m付近の三番目のロープは長く、カギ型だ。浮石が多く落石の危険もある。ロープもよく確認しないと切れそうである。

中尾根410m付近で北の展望が開ける、正面は大峰山
410mポイントで展望が開ける。今登ってきた尾根の真下に家庭菜園やグランドが見える。その向こうは中国道を挟んで名塩の住宅街や大峰山、その彼方は羽束山や大船山など北摂の山々が霞む。砕石で無残な姿を晒しているのは琴鳴山である。
傾斜が緩み頂部に出てきた。以前に右の谷に下りたヤブ道もある。まっすぐ上がれば譲葉山(譲葉山という名のつく山は4ヶ所ある)だろうが、左へトラバースすると、往路に谷に下りた地点に合流した。そのまま六甲縦走路のゆずり葉台分岐道標34(470m)に戻ってきた。
「白瀬川源流」
 自宅までは行者山を越えるのを避けて、白瀬川源流を下りマンションアベルデの裏に下りる。ここは毎週定例登山で歩く道だ。それでも堰堤越えが4ヶ所、ロープに頼るところもあるから結構大変だ。楽をするなら、行者山の北麓からゆずり葉台やエデンの園へ下り、路線バスで逆瀬川駅への手もある。
白瀬川源流
白瀬川源流
白瀬川源流の堰堤
白瀬川源流の堰堤
振り返ってみれば、やっぱり左俣を下るのは緊張を強いられ怖い。落石、土石流、ロープ下りの危険を伴う。お勧めは、左俣を岩倉山鉄塔へ上り、六甲縦走路を西進して比較的緩やかな右俣を下る。中尾根は一気に上り下りできるが、楽しみは一箇所あるビューポイントだけ。急傾斜だけに膝を痛めそうである。
関連リンク
(1)東六甲 生瀬から塩尾寺、赤子谷(2003.6.1)
(2)東六甲 秘境赤子谷 左俣、右俣(2003.7.6)
(3)東六甲 赤子谷左俣から行者山(2004.8.25)

トップに戻る

inserted by FC2 system