宝塚 変容する西谷・黒岩

UP2008.1.12 やまぼうし
■山名:黒岩(351m)、布見竜王山(368m)
■場所:宝塚市大原野・境野 2.5万武田尾
■日時:2008.1.8(火)
■同行:単独
ルート:保与谷池口→東尾根→布見竜王山→黒岩展望台→黒岩馬の背→312P東屋→西の谷東屋→遊歩道→東尾根→保与谷池口

Route Mapはここ


整備中の保与谷池(左 黒岩、右 布見竜王山)
宝塚西谷地区境野の黒岩を訪れる。この辺り、2008年度完成をめざして、阪神野外CSR「西谷の森公園(仮称)」を整備中であるときいている。最近、西谷を車で走っていると、黒岩のピークあたりに、東屋のようなものが建っているのが遠望されるので、気になっていた。

保与谷池入口

回り道の遊歩道
入口の保与谷池に車をつける。ハイカー立入り禁止の看板が立ち並び、クレーンと重機が唸りを上げている。2008年3月までに拠点施設や遊歩道をつけるようである。工事担当者にお断りして、ため池の縁まで入ってみる。池は水抜きされ、ここでも同様の光景が展開する。遠くには東屋(展望台)の立つ黒岩と布見竜王山が望める。
東尾根を覗くと、取り付きにコンクリート階段がつけられ、尾根道の樹木は伐採されて、キャタピラーの跡が上っている。かつて踏跡道だったところである。

伐採された東尾根

コース外表示のある道標
黒岩をあきらめて帰りかけると、ハイカー回り道表示がる。右手200mのため池の縁から東尾根に登るための道がつけられていた。工事期間中の仮道路でなく、丸太階段もある恒久的な遊歩道である。
尾根にのぼり、北上する。保与谷池方面への下り分岐があるが工事中進入禁止である。さらに北上すると、大原野方面への道が右手に分岐し、ついで「コース外」の手製看板がある場所にでる。ここにも道標が設置され、直進竜王山270m、左へ展望台150m、手前拠点施設960mの表示がある。ベンチと、つつじの咲く丘の案内板も設置されている。

昔と変わらない布見竜王山
直進して布見竜王山(368m)へ挨拶してから、ここに戻り、展望台へ行く。麓から見えたのは東屋ではなく、黒岩ピーク(351m)の展望デッキなのである。手前の鞍部には、右手から立派な遊歩道が上がってきている。これも新発見である。のちほど、この道を上がってくることになった。

黒岩展望台

すぐ後ろの布見竜王山と大船山
展望台周辺では3人の作業者が、道路工事中であった。キャタピラーはここまで上がっていたのである。ピークにあった立ち木はすべて伐採され、裸地の上に木造階段付きの展望台がでんと居座っている。お陰で、360度の展望が開け、北に布見竜王山、羽束山、大船山、西に布見ヶ岳から三田の市街地、南に大岩岳、奥の焼、大峰山、六甲連山、東に西谷の集落や古宝山、三蔵山などが一望である。

展望台から黒岩方面の展望
散歩がてらと思われる地元の古老が登って来た。この周辺を縦横に走る山道を教えていただく。竜王山と名のつく山は多数あると指差す。特に、すぐ西にそびえる布見ヶ岳は「ふみがだけ」ではなく「ぬのみがだけ」と地元では呼んでいるということを知る。山から見下ろすかつての波豆川の流れが、布のように見えたからだそうである。

黒岩馬の背

312Pの東屋
黒岩の馬の背は健在であった。ここから保与谷池へ下る道は工事通行止めで、古老から教えていただいた直進の道を行く。地形図の312Pには東屋が建っていた。道はさらに尾根に続いているが、こちらの方も工事中のようなので、西の谷につけられた道を降りる。かつて踏跡だったであろう山道は拡幅され、遊歩道となって、西の谷の農道に降り立った。境野と波豆を結ぶ峠道である。

農舎の建設工事

布見ヶ岳登山口付近の東屋
この谷も建築工事中であった。あとで調べると、農地復元ゾーンとして、農舎が建ち、農事体験ができるよう棚田や畑、果樹園などが整備されるのだそうである。その北、布見ヶ岳(366m)への登り口の小広場にも東屋が建っている。直進すると、峠を越えて波豆集落に至るが、右手につけられた遊歩道を登る。結局、先ほどの黒岩展望台の鞍部にでてきた。黒岩を一周してきたことになる。

黒岩鞍部に至る遊歩道
帰り道、作業を終えた業者と一緒になった。言っても仕方ないとは思いつつ、自然を破壊しすぎないようお願いした。2008年7月には大きく変貌するであろう黒岩をあとにする。いつか見た、オミナエシはどうなってしまっただろうか。
注:阪神野外CSR施設「西谷の森公園(仮称)」とは、人と自然の共生を目指した面積101haの都市近郊型里山公園。CSRとはCulture(文化)、Sports(スポーツ)、Recreation(レクレーション)の意味。県は、嘗て宝塚北部の西谷地区に人口3万余りのニュータウンを計画して山林を買占めたがバブル崩壊で頓挫。その土地の有効活用を狙ったものである。

                                 関連ページ @2008.8.31 西谷の森公園を歩く
                                         A2005.8.31 東尾根周遊
                                         B2003.3.16 西谷の黒岩

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